Amazon Kindle Scribeを徹底的にレビュー!便利な使い方、できること、純正カバーやその他アクセサリも豊富に紹介!
こんにちは。青山あお(@aoyamaao_com)です。
紙のような手触りと書き心地。デジタル機器の便利さ。そんな相反する要素を兼ね備えた革新的なデバイスがAmazon Kindle Scribeです。
電子書籍を読むだけにとどまらず、手書きメモやノートへの書き込みも自由自在です。まるで上質な紙のノートに書いているような書き心地を体験できます。
この記事では、Kindle Scribeの特徴、できること、便利な使い方、用途に合ったアクセサリ類、実際に使ってみて良かった点などを紹介しています。
この記事を読めば、
- 「Kindle Scribeはどんな使い方ができるのか」
- 「Kindle Scribeは本当に必要なのか」
- 「どの種類を買うべきなのか」
がわかるよ!
実際に使用した感想を交えつつ、できるだけ詳しく解説しています。Kindle Scribeが気になっている方、購入を検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。
Amazon Kindle Scribeの概要
名前 | Kindle Scribe |
モデル番号 | C4A6T4 |
価格 | 47,980円〜59,980円 |
発売日 | 2022年11月30日 (第1世代) |
大きさ | 横19.6cm, 縦23cm, 厚み0.58cm |
重さ | 433g |
容量 | 16GB, 32GB, 64GB |
本体素材 | 再生利用プラスチック48% 再生利用アルミニウム100% |
ディスプレイ | 10.2インチ E-Inkディスプレイ (解像度:300ppi) |
連続稼働時間 | 読書 : 42時間 ノート : 10.5時間 |
充電 | USB Type-C |
満充電までの時間 | 約2.5時間 (9W充電) |
ネットワーク接続 | Wi-Fi |
保証 | 1年間限定保証つき |
対応ファイル形式 | txt, rtf, htm, html, png, gif, jpg, jpeg, bmp, pdf, epub |
Kindle ScribeはKindle端末の最上位モデル
AmazonのKindle端末は現在4種類販売されています。その中でもKindle Scribeは最上位モデルで、10.2インチの大画面と電子ノート機能を唯一搭載しています。
名称 | 画面サイズ | 価格 (最安) | |
---|---|---|---|
Kindle | 6インチ | 14,980円 | |
Kindle Paperwhite | 6.8インチ | 19,980円 | |
Kindle Oasis | 7インチ | 29,980円 | |
Kindle Scribe | 10.2インチ | 47,980円 |
Kindle Scribeの防水性能
残念ながらKindle Scribeは防水ではありません。水に濡れると故障してしまいます。
お風呂で使用したい場合は、防水機能を搭載したKindle PaperwhiteまたはKindle Oasisを選びましょう。
Kindle Scribeの最安値は16GBの47,980円
Kindle Scribeはペンや容量、Kindle Unlimitedの加入など、複数のオプションが存在します。これらの選択によって価格も変わってきます。
Kindle Unlimitedあり | Kindle Unlimitedなし | |
---|---|---|
16G (スタンダードペン) | 47,980円 | 47,980円 |
16G (プレミアムペン) | 51,980円 | 51,980円 |
32G (プレミアムペン) | 54,980円 | 54,980円 |
64G (プレミアムペン) | 59,980円 | 59,980円 |
8パターンもあるため迷ってしまいますが、実際に使ってみて一番おすすめなのは、16G (プレミアムペン)のKindle Unlimitedありタイプです。理由は後述しますが、これがもっともコスパが良いです。
Kindle Scribeは「広告なし」タイプのみ
Kindle端末によっては、「広告あり・なし」を選択することができます。広告ありのタイプでは、端末価格が割安になる代わりに広告が表示される仕様になっています。
Kindle Scribeは「広告なし」のモデルのみとなってます。
3ヶ月分のKindle Unlimitedあり・なしでどう違う?
Kindle Scribe購入の際に「Kindle Unlimited 3ヶ月」の有無を選ぶことができます。
どちらを選んでも価格は全く同じです。違いとしては、付与されるポイント(約1%)の有無になります。
Kindle Unlimitedは1ヶ月980円なので、2940円相当のサービスが追加料金なしで利用できることになります。Kindle Scribeで読める書籍の幅が広がりますし、480ptよりは圧倒的にお得なので「3ヵ月分のKindle Unlimitedつき」を選ぶのがおすすめです。
4ヶ月目からは980円が自動的に請求されちゃうから気をつけてね!
継続するか判断つかない場合は、Kindle Unlimited(3ヶ月)加入後にすぐ解約しておくのがおすすめだよ。
この場合、3ヶ月の期間いっぱいまで利用できるし、自動的に請求されることもないから、再加入するかゆっくり考えることができるよ!
※解約は「アカウントサービス」→ アカウント設定の「メンバーシップおよび購読」から行えます。
Kindle Scribeは高い?
Kindle Scribeはいちばん安いタイプでも47,980円という高額な価格設定になっています。
ぱっと見、高く感じてしまいますが、実は10.2インチの電子書籍リーダー&電子ノートを搭載した端末としては「安い」部類に入ります。
Kindle Scribeに魅力を感じている人は3タイプいると思います。
- 10.2インチの大画面でKindle本を楽しみたい人
- 電子ノートとして活用したい人
- 電子ノートと電子書籍のどちらも使いたい人
このうち、①の人にとって電子ノート機能というのはあまり重要ではありません。ですが、書き込める電子ペーパーという特殊なデバイスであるが故に価格が跳ね上がってしまい、求めていない機能に対してもお金を払う結果になっています。
この需要のミスマッチが「高い」と感じてしまう原因です。
ノート機能は要らないから、10インチのKindle端末を作って欲しい…
③の電子ノートと電子書籍リーダーを搭載した端末を、様々な候補から検討している人にとっては「むしろ割安」といえます。
競合製品の一例としては次のようなものがあります。
このように、Kindle端末としては割高に感じるKindle Scribeですが、電子ノート視点で見ると、割安で魅力的な端末といえます。
そもそも電子ペーパーってなに?スマホと何が違うの?
電子ペーパーとスマホ・タブレットでは、画面表示に使用されている技術が異なります。具体的な違いとしては、以下があります。
- 視認性
- 消費電力
- 画面の更新速度(リフレッシュレート)
- 表示できる色
電子ペーパー | スマホ/タブレット | |
---|---|---|
使用技術 | E-Ink | 液晶/有機EL |
視認性 | 紙のように見える。自然光の下で見やすい。視角も広い。白黒の表示が中心でグラデーションは苦手 | 色鮮やか。室内などの暗い場所でも見やすい。バックライトで光るため自然光の下では見づらい |
ブルーライト | 発生しない。目に優しい | 発生する |
応答速度 | 遅い | 速い |
消費電力 | 低い | 高い |
得意なこと | 電子書籍、書類閲覧、メモなどの静的コンテンツ。屋外での利用 | ゲーム、動画、Webブラウジングなどの動的コンテンツ |
なるほど。。よくわからん!
電子ペーパーとスマホの表示技術の違いを理解するため、仕組みをもう少し深掘りして説明します。
電子ペーパーの仕組み
電子ペーパーの画面は、無数のマイクロカプセルによって構成されています。このカプセルの中には、無数の白と黒の粒子が含まれており、電圧をマイナスにすることで白、プラスにすることで黒といったように粒子が移動し、文字や画像を表現しています。
ペンで書き込む際は、書き込み部分に電圧を加えて粒子を移動させることで文字を表示しています。このとき、わずかにバッテリーが消費されます。文字を消去するときも同様です。
画面全体の文字を消去したり、ページを切り替えたりする際には、画面全体に電圧をかけて画面を更新します。表示内容が固定されている間はほとんどバッテリーを消費しません。
つまり、文字やイラストを表示させるために発光しないため、消費電力が非常に少なくて済むというわけです。また、ブルーライトも発生しないため、目に優しく、疲れにくいというメリットがあります。
電子ペーパーのフロントライト機能
電子ペーパーのE-Inkディスプレイは、外部光を反射させることで視認性を確保します。一方で、暗い場所では外部光が不足するため視認性が低下してしまいます。そこで、E-Inkディスプレイには「フロントライト」という機能が搭載されています。
フロントライトはライトガイドという反射板を使用することで、LEDから照射した光をディスプレイ全体に均一に拡散させます。バックライトとは異なり、フロントライトは補助的な光源なので消費電力が低く、E-Ink粒子によって反射された光を見ることになるため、目にも優しいという特徴があります。
液晶ディスプレイの仕組み
スマホやタブレットに使用されている液晶ディスプレイは、バックライトから照射した光をいくつも層を通過させることで透過率や色味を調整しています。光が目に直接届くため、長時間みつづけると疲れやすいデメリットがあります。
有機ELディスプレイの仕組み
有機ELディスプレイは、コントラストが高くて美しい映像を表現でき、応答速度が速いという特徴を持ちます。一方で、高価で寿命も短いというデメリットもあります。
液晶ディスプレイとは内部構造が異なりますが、発光した光を直接見るという点は同じになります。
電子ペーパーは反射した光を見ているから目に優しくて、液晶や有機ELは光を直接見ているから目が疲れやすくなっちゃうんだね!
スタンダードペンとプレミアムペンの違い
スタンダードペンとプレミアムペンの違いは、2つのボタンの有無です。
プレミアムペンには、持ち手部分にペン先を一時的に変更できる「ショートカットボタン」と、おしり部分に「消しゴムボタン」が付いています。
一方、スタンダードペンはボタンが一切ありません。ペン先で文字を書けるだけのシンプルなものになっています。
これらのペンは充電なしで使用できます。Apple Pencilにありがちな「いざ使おうとしたら充電が切れていた」ということが起こらないのでストレスフリーに使えます。
Send to Kindle (文書ファイルの取り込み方法)
Kindleは、PDFやMicrosoft Word、テキスト、画像など様々なファイル形式に対応しています。これらのファイルをKindleで使用するにはいくつかの方法がありますが、もっとも使いやすく手っ取り早いのが「Send to Kindle」からアップロードする方法です。
以下のURLに移動して、ファイルを選択するか、ドラッグ&ドロップで簡単にアップロードできます。
https://www.amazon.co.jp/sendtokindle
「Send to Kindle」でアップロードしたファイルは、一定時間でKindleライブラリに反映されます。かかる時間は容量やページ数で変わってきます。軽量なファイルであれば2〜3分で反映されます。その後、Kindle端末やKindleアプリで閲覧できるようになります。
その他のアップロード手段としては次のような方法があります。
- iOS/Androidアプリの共有オプションから「Kindleアプリ」を選んで送信する
- Kindle用のEメールアドレス宛にファイルを添付して送信する
- Chrome拡張機能
- USB接続
個人的には、ブラウザからアクセスできて、ファイルをアップロードするだけの「Send to Kindle」が簡単なのでおすすめです。
購入した書籍やアップロードした文書はクラウドで管理される
Amazonで購入した電子書籍や、アップロードしたPDFなどのドキュメントは、すべてクラウドで管理されています。これらは、保有しているコンテンツとしてKindle端末やKindleアプリに表示され、中身をダウンロードすることで閲覧することができます。
ダウンロードして読み終えたあとは、端末から削除することで容量の空きを確保することができます。一度購入したりアップロードした書類はクラウドに登録されているので、端末にダウンロードしたデータを消したとしても、また読みたくなったら再度ダウンロードすることができます。
ちなみに、書籍に書き込んだ付箋メモやPDFの書き込みもクラウドに一緒に保存されます。読み終えたあとに削除して、再度ダウンロードした際も、以前のメモを確認したり、修正したり、書き加えたりするこができます。
保有しているコンテンツは、Amazonの「コンテンツと端末の管理」から確認することができます。
コンテンツと端末の管理 : https://www.amazon.co.jp/hz/mycd/digital-console/contentlist/allcontent/dateDsc
直近で使用していないダウンロード済みコンテンツは、端末から一括して削除することも可能です。
このような仕組みが備わっているため、端末自体の容量はそこまで重要ではありません。最小の16GBモデルでも十分といえます。
端末の容量は一時的に利用する作業デスクのようなものと考えてよいでしょう。削除やダウンロードの手間が惜しくて、広い作業デスクが必要な場合は32GBや64GBを検討してもよいかと思います。
取扱説明書 (ユーザーガイド)
Kindle Scribeに関する詳しい説明は、以下の公式ユーザーガイドで確認できます。
※Audibleなど、一部日本のKindle Scribe環境では対応していない項目もあります。
Amazon Kindle Scribeを実機レビュー
ここからは実機を使ってレビューしていくよ!
ぼくが購入したのは「64GB プレミアムペン Kindle Unlimited付き」です。
同梱物
パッケージを開封すると、以下の5つが入っています。
- プレミアムペン
- Kindle Scribe本体
- 交換用のペン先5本
- USB Type A to Cケーブル
- プレミアムペンの説明書
プレミアムペンの説明書には、Kindle Scribeの簡単な説明と、ペン先の交換方法が記載されています。QRコードからは、本体やペンのユーザーガイドが参照できます。より詳しい説明が記載されているので、困ったらチェックしてみてください。
※QRコードで最終的に表示されるURLは以下です。「Kindle電子書籍リーダーユーザーズガイドおよびクイックスタートガイド」のリンク集になってます。
反対面には、注意事項や本体仕様、保証内容などが記載されています。
外観
本体の封入シートを剥がして取り出しました。まだ電源を入れていない状態ですが、電源の入れ方が画面に表示されています。
左側はベゼルが広くなっていて、手で持ちやすくなっています。持ったときに画面を遮らないのも嬉しいところです。
背面のカラーは高級感があるタングステンになっています。真ん中にAmazonのロゴがあり、四隅には滑り止めが付いてます。
滑り止め拡大図。ゴムみたいな感じの素材が使われてます。
ベゼルが広いほうの側面には、電源ボタンとUSB Type-Cのポートがあります。
他3つの側面にはボタンなどはなく、つるんとしてます。
電源ボタンの反対側にだけマグネットが入っているので、ペンをくっつけることができます。
重さ
本体の重さは435gでした。片手で持てますが、長時間もち続けるのはつらい重さです。
プレミアムペンは15gでした。軽い。
プレミアムペンのボタン
プレミアムペンの持ち手部分にはショートカットボタンが付いています。これを押すことで一時的にペン先の設定を変更できます。押し続けている間だけ変更されます。
ショートカットボタンを押した際の挙動については、設定画面で変更することができます。
線が書けるのは「ハイライト」「ペン」「万年筆」「サインペン」「鉛筆」の5種類。
「消しゴム」は書いた文字を消せます。消しゴムの太さは変更可能ですが、消しゴムの上位スキル「範囲消去」や「ページ全体消去」はショートカットボタン経由では使えません。
「付せん」は対応した本を読んでいる時に付せんを呼び出せます。ノートは付せんに対応していないので、代わりにページ送りやメニュー表示などのタッチ操作がペンでも行えるようになります。
ショートカットボタンの実用的な利用方法として最有力なのは「消しゴム」ですが、ペン先でゴシゴシと消しゴムを使うと摩耗がちょっと気になるところです。
ペンのおしり部分にも「消しゴム」ボタンが付いているので、ガンガン使うにはこちらの方が何も気にしなくていいです。ただ、こちらはそれなりの太さがあるため広範囲をざっくり消すのには便利ですが、小回りが効かず消しすぎる事もあります。
ちなみに、ノートや付箋に書いた文字は、消しゴムツールを2回押して「範囲選択」する方法が思い通りに消せて使いやすいです。1アクション増えますが、投げなわツールでもほぼ同じことができます。
使い勝手が良いこの機能をショートカットボタン経由で使えないのが残念なところ。
電源ボタンで画面のON/OFFを切り替える
電源ボタンで「アクティブ状態」と「スリープ状態」を切り替えることができます。
アクティブ状態
電源が入っていて、スリープから復帰している状態です。読書を楽しんだり、電子ノートに書き込んだりといった動作が行えます。
スリープ状態
スリープは一時休止の状態です。アクティブな状態からスリープ状態に移行するには、電源ボタンを1度押すか、一定時間放置することで自動的に変更されるようになっています。(所要時間は5分〜60分に設定可能)
初期設定では、スリープ状態のときはランダムな風景写真が表示されます。
設定を変更することで、風景写真の代わりに読んでいる書籍の表紙を表示させることもできます。(設定 -> 画面と明るさ -> ロック画面に表紙を表示)
タイトルが一目で分かる「書籍の表紙」の方が便利だと思ったのですが、「スリープ状態」なのか「本の表紙を開いている」のか、たまに混乱することがありました。
最終的には風景写真が表示された方がスリープ状態と一目でわかるため、設定を戻しました。
スリープモードから復帰する
カバーを付けていない場合、スリープモードから復帰するには電源ボタンを1度押します。画面タッチでは反応がなく復帰できないため、電源ボタンを押すしか無いのが少し面倒です。
終了メニューの呼び出し
電源が入っている状態で、電源ボタンを5秒長押しすると終了メニューが表示されます。スリープモードの場合はいったん復帰してからメニューが表示されます。
5秒長押しは長くてちょっと面倒かも..
画面オフを選ぶと、画面が真っ白になります。
画面オフの状態で電源ボタンを押すとすぐに復帰できるので、画面に何も表示しないスリープ状態といった感じです。消費電力が最も少ないと思うので、読書終了後はこの状態にしておくのが良いかと思います。
ホーム画面
起動直後はホーム画面が表示されます。一番上には「検索ボックス」があり、その下には「最近使ったアイテム」として書籍やPDF、ノートなどが使用順に横並びで表示されます。
その下には、「次に読むものを見つけよう」や「Kindle Unlimitedリスト」「類似タイトルおすすめ」など、おすすめの書籍が様々な形で表示されます。
このおすすめタイトルは、直近の読書傾向によって自動的に決まってしまいます。カスタマイズしたり、非表示にしたりできません。場合によっては邪魔に感じることもあります。
家族と端末を共有する場合、変な本を読んだらすぐバレちゃうよ…
ホーム画面の下部にはナビゲーションバーがあり、次の4つのメニューが並んでいます。
ホーム | ホーム画面を表示 |
ライブラリ | 書籍一覧/コレクション画面を表示 |
ノート | ノートの管理画面を表示 |
その他 | ブラウザや設定画面のメニューリストを表示 |
また、中央には「読書中のタイトル」の表紙が小さく表示されます。ここをタップすると、すぐに読書を再開できます。
それぞれの画面を簡単に説明します。ホームは既に紹介済みなので省略します。
ライブラリ画面
ライブラリには所有している本の一覧が表示されます。左上から新しい順に並びます。
好きな順番に並べ替えたり、コレクション表示やリスト表示にも対応しています。
コレクションはフォルダ管理のようなもので、自由にグループを作成して本を整理できます。たとえば、ぼくは「マンガ」「ライトノベル」「ビジネス書」「英語」…などに分けています。所有する本が増えてくると、グループ分けしておくことで読みたい本が探しやすくなります。
ノート画面
ノート機能については「電子ノートとしてのKindle Scribe」で詳しく紹介するので、一旦ここでは割愛します。
その他
「その他」をタップすると、次の4つのメニュー画面が表示されます。
読書リスト | Amazonアカウントで「ほしい物リスト」に登録したKindle本が表示される |
ウェブブラウザ | Webブラウザが立ち上がる |
設定 | 設定画面に移動する |
法律に関する通知 | 「法律に関する通知(英語)」と「安全とコンプライアンス」の2つの書類を閲覧できる |
太陽の真下や真っ暗闇でも快適に読める
E-Ink端末は外部の光を利用して画面を見るため、太陽直下の明るい場所でも画面がとても見やすいです。
以下の画像は、野外の太陽直下の明るい場所でフロントライト(LED)の光量をゼロにしたときの画面です。ハッキリと絵や文字が映し出されていて、めちゃくちゃ見やすいです。
真っ暗な場所でも、画面の明るさを調整することで快適に読むことができます。LEDが光源になるため微量のブルーライトが発生します。
寝る前などに読書を楽しみたいときは、暖かさを調整してオレンジ色にすることでブルーライトを抑えることができます。
メニューの表示
物理的なボタンは電源ボタンだけなので、基本的な操作はタップやスワイプなどのジェスチャーになります。
明るさ・暖かさの設定
画面上部を下にスワイプすることで、メニューを開くことができます。
このメニューでは以下の設定が行えます。
- 機内モードのON/OFF
- ダークモードのON/OFF
- コンテンツライブラリの同期
- 設定画面の表示
- 明るさ自動調整のON/OFF
- 明るさ調整
- 暖かさの時間指定設定ON/OFF
- 暖かさ調整
「明るさ」はフロントライトの光量を調整できます。「明るさを自動調整」のチェックを入れることで、外部環境に合わせて自動調整を行なってくれます。
「色の暖かさ」は色味を調整できます。
ぼくは基本的に明るさ0〜12で、夜は暖かさも増やして使ってるよ!
毎回設定を変えるのが面倒な場合は「時間指定」を有効にすることで、完全自動または時間指定で自動的に「色の暖かさ」が切り替わるように設定できます。
ナビゲーション・ツールバーの表示
書籍やノートを開いているときに、画面の上部をタップすることで「ナビゲーション・ツールバー」を表示することができます。
「ナビゲーション・ツールバー」では、以下の表示や操作がおこなえます。
- 時間、電波状況、バッテリーの表示
- 前の画面に戻る (書籍やノート画面から抜ける)
- レイアウト調整 (文字サイズや余白、縦/横表示など)
- 目次の表示
- メモ・ハイライトの表示
- ブックマーク (現在ひらいているページに印をつける)
- 検索
- メニューを開く (単語帳や設定、シェアなど)
ブラウザも使える
一応、ブラウザ機能も備わっています。ブラウザを起動するには、ホーム画面の「その他」から「ウェブブラウザ」を選択します。
ブラウザの動作はモッサリ・カクカクしているので、積極的に使いたい機能ではないです。テキスト中心のサイトならまだ良いですが、画像などが多いページはつらめです。
ブックマークや履歴などの管理機能も備わってます。Google、Amazon、Wikipediaが最初からブックマークに登録されているので、いざという時の調べ物などに使えます。
Webページをスクロールしたときの挙動はこんな感じです。残像が多めで電子ペーパーはブラウジングには向いてませんね。
ちょっと使いづらいけど、覚えておくと出番があるかも..
Kindle Scribeでスクリーンショットを撮る方法
Kindle Scribeはスクリーンショットに対応しています。画面の四隅のうち、対角線上の2箇所を同時にタップすることで撮影することができます。(右上+左下 or 左上+右下)
スクリーンショットの撮影に成功すると画面全体が1回点滅します。
実際に撮影したスクショはこちら!
画面と外枠の境界あたりを押すと成功しやすいです。うまくいかない場合は、以下を参考にしてみてください。
撮影したスクリーンショットはKindle Scribeからは見ることができません。PCやスマホとUSB接続することで、Kindle内のフォルダを参照できます。例えば、Kindle ScribeとAndroid端末を繋ぐと以下のように内部フォルダが確認できます。
WindowsやAndroidは問題ありませんが、Apple系のOS(MacOS/iOS/iPadOS)はUSB接続でのファイル転送に対応していません。メディア転送プロトコル(MTP)に対応したアプリを使用する必要があります。例えばMacならMacDroidなどがあります。
詳しくは以下をご確認ください。
電子書籍リーダーでの接続とファイルの参照および転送 https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=TCUBEdEkbIhK07ysFu
電子書籍リーダーとしてのKindle Scribe
Kindle Scribeの購入を検討していると、以下の点が気になってきます。
- タブレットとの比較
- タブレットを持っているけど買う価値はあるのか
- 読書体験はどうなのか
- 結局Kindle端末はなにがいいのか
これらの視点で確認していきます。
また、Kindle端末で閲覧できるものにはいくつか種類があります。大きく分けると、文字中心タイプ(ビジネス書・小説・EPUB)、画像タイプ(マンガ・雑誌・固定レイアウト)、PDFの3つです。
Kindle ScribeとiPad Proの読書体験の比較
ぼくの主観で、Kindle ScribeとiPad Proで「読みやすさ」を比較してみました。
「読みやすさ」というのは、画面の見やすさ、目の疲れにくさ、読書中に充電を気にしなくていいバッテリーの持ちの良さ、端末の軽さなど総合的なものです。
Kindle Scribe | iPad Pro | |
---|---|---|
ビジネス書 | ◎ | ◯ |
小説 | ◎ | ◯ |
マンガ | ◎ | ◯ |
マンガ (カラー) | △ | ◯ |
雑誌 | △ | ◯ |
固定レイアウト書籍 | △ | ◯ |
◎ | ◯ |
Kindle Scribeは白黒表示なので、カラフルな雑誌やマンガの表示が苦手です。一方、文字中心のビジネス書や小説、PDF、白黒マンガなどはiPadより断然読みやすいです。
iPadは種類を問わず、視認性の点ではどれでも読みやすいです。ですが、長時間読んでいると目が疲れてきたり、バッテリーが減りやすいため充電を小まめにおこなう必要が出てきます。通知が来ることもありますし、他のアプリを開いてしまったりと、気が散って中断を余儀なくされることが多いのも事実です。
「読書」に限定してKindle端末をタブレットと比較したとき、メリットは以下が挙げられます。
- E-Inkディスプレイの視認性が高く、ブルーライトの発生も少ないので長時間の読書でも目が疲れにくい
- 消費電力が少ないのでバッテリーが長持ちする。充電も短時間で済む。持ち出す際にモバイルバッテリーが必要ない
- 機能が限定されているため読書に集中できる。邪魔が入らない
つまり、「読書の機会が多い人が、より快適に集中して読書を楽しめる」というのがKindle端末のメリットです。「読書の機会が多い人」「読書時間を増やしたい人」にとっては非常に魅力的なデバイスです。一方で、読書の頻度が少ない人にとってはメリットは少ないでしょう。
一般的な用途であれば、動画やブラウジング、さまざまなアプリで機能を拡張できるタブレットの方が汎用性が高く使い勝手が良いです。
書籍への書き込みについて
書籍に書き込みができるかどうかは、種類によって変わってきます。少しわかりづらいので整理しておきます。
まず、画像系(マンガ・雑誌・固定レイアウト)の書籍には書き込むことはできません。文字中心の書籍はハイライトした部分に対して「付箋」という形で書き込むことができます。一部「付箋」に対応していないケースもあります。PDFに関しては、あらゆる場所に自由に書き込むことができます。
余白への書き込み | 付箋への書き込み | |
---|---|---|
ビジネス書 | × | ◯ |
小説 | × | ◯ |
固定レイアウト | × | × |
マンガ・コミック | × | × |
雑誌 | × | × |
◯ | × |
文字中心の書籍
付箋に対応している書籍には、ハイライトした部分に対して手書きメモを残すことができます。手書きメモを追加したハイライトには、末尾に付箋アイコンが表示され、そこから手書きメモの確認や編集がおこなえます。
付箋に対応しているかどうかは、Amazonの書籍ページで確認できます。
「付箋メモ」はハイライトした部分に対して、そのとき感じたことや思いついたアイデアをさっとメモしておくことができます。書き込んだ「付箋メモ」はいつでも一覧表示できます。
あとから見返したときに「ここなんでハイライトしたんだっけ?」と思うことってありませんか?「付箋メモ」に生の感情を記録しておくことで、この問題が起きづらくなり読書の質を底上げできます。非常に強力な機能です。
もともと電子キーボードでメモを残せましたが、入力が面倒で使いづらい印象でした。やはり手書きできるとなると使い勝手が圧倒的に向上します。
画像系
マンガや雑誌などの画像系は残念ながら書き込みやメモを残すことができません。必要な場合は、少し不便ですがKindle Scribeのノートを開いて書き込みましょう。
PDFは自由に書き込みが行えます。論文、技術書、問題集、ボールペン字など、幅広く使えて非常に便利です。
注意点として、2022年11月11日以前にライブラリに追加されたPDFについては、手書き入力機能に対応していません。書き込みを行いたい場合は再度取り込み直す必要があります。
また、間違えやすいケースとしてEPUBも手書きできないので注意が必要です。EPUB形式で取り込んだ書類は付箋タイプになります。
ページ送り
ページ送りについても書籍とPDFで違いがあります。
ページ早送り | ページ送り | |
---|---|---|
ビジネス書 | × | タップ or スワイプ |
小説 | × | |
固定レイアウト | ◯ | |
マンガ・コミック | ◯ | |
雑誌 | ◯ | |
× | スワイプ |
ページ送りの動作は非常に軽快です。サクサク動いてストレスを感じません。
連続スキップ
画像系の書籍は長押しすることで連続スキップ(早送り)ができます。
期間限定無料のコミックは読めない (ブラウザ経由なら可能)
一部のコミックは最初の1〜3巻が期間限定で無料で開放されていて、購入や登録をおこなわなくても読むことができます。
例えば2024.8/10現在、「前科者」のコミックは「期間限定無料」で公開されています。
ですが、Kindle Scribeでストア表示しても「購入」の選択肢しか表示されません。「期間限定無料」はブラウザのみ対応となっています。
Kindle Scribeのブラウザを利用することで読むことは可能ですが、ブラウザは動作がモッサリしているので快適とは程遠いです。
「期間限定無料」作品についてはタブレットのブラウザの方が快適に楽しめます。
Kindle端末は書籍の購入ができる
Kindleアプリでは電子書籍の購入はできませんが、Kindle端末では購入が可能です。読みたい本を探して購入したあと、すぐに読み始めることができます。
タブレットのブラウザで書籍を購入する場合、アプリ間の移動やライブラリに反映されるまでのタイムラグがあったりと、待たされることがあります。これらの流れがスムーズで、購入後すぐに本が読めるのはKindle端末の魅力の一つです。
電子ノートとしてのKindle Scribe
ノート機能を使用するには、画面下の「ノート」からノート画面に移動します。
「ノート」をタップすると、ノート画面のトップが表示されます。ここではノートを追加したり、パソコンのようにフォルダを作成してノートを整理することができます。
ノート画面では、次のことが行えます。
- ノート/フォルダの新規作成
- ノート/フォルダを開く
- ノート/フォルダの削除
- ノート/フォルダの名前変更
- ノートやフォルダを指定フォルダに移動する
- ノートのエクスポート(シェア)
ノートの作成と18種類のテンプレート
ノートを新しく作成すると、選択したテンプレートが1ページのノートが作成されます。
テンプレートは豊富で、横罫、縦罫、方眼、点線などの基本的なものから、チェックリスト、日/週/月のスケジュール管理、月単位の習慣トラッカー、絵日記など幅広い18種類が用意されています。
ページの移動と追加
左/右スワイプでページ移動ができ、右スワイプで移動先が存在しない場合にページが新しく追加されます。このとき、テンプレートは前ページと同じものが採用されます。
テンプレートの変更
テンプレートは特定の1ページだけ変更したり、既に書き込んだページを別のテンプレートに変更したりと、柔軟に対応できます。
ページの入れ替えにも対応
ノートを使っていると、あとから途中にページを追加したり、ページの入れ替えを行いたくなる場合があります。Kindle Scribeはページの入れ替えにも対応しているので安心です。
ページ入れ替えの手順は以下の通り。
- ノートをグリッド表示に切り替える
- 上メニューから「移動」をタップ
- 移動したい場所をタップ
- ページ移動完了
いろいろな使い方
ページの追加や移動が簡単にできるので、1ヶ月分の日記などを1つのノートにまとめて運用できます。毎日のTODOやタイムスケジュールなど、幅広く使えます。
また、ノートを閉じたときの位置を記憶してくれるので、開き直すときにページ途中の閉じた場所から再開できます。
ページ数が増えてきた場合は、グリッド表示に切り替えて全体のページ内容を確認しながら目的のページに移動することも可能です。
ページの中身を丸ごとコピーして他のノートに貼り付けることもできます。
ノートとして必要な機能やテンプレートがしっかり揃っているので、ノートとしての使い勝手はとても良いです。
ペンツール
書き込む際のペン先はサイドメニューから選べます。その他にも、投げなわツールや消しゴム、クリップボード(貼り付け)、戻る/進むボタンなど、便利なものが揃っています。
ノート用テンプレートの使用例
使い方がイメージしやすいように、テンプレートに書き込んでみました。一般的な横罫・縦罫・白紙・ドットは割愛します。
ちょっと雑だけど、参考になると嬉しいよ!
TODO管理
まずは定番のTODO管理です。朝起きてすぐにやることをリストアップしておけば、1日の行動計画が立てやすくなります。もっともよく使うテンプレートのひとつです。
タイムスケジュール (日)
時間単位でスケジュールを管理したり、行動ログとして記録したい場合に便利です。6時〜23時までなので夜型の人には使えないのが難点。
毎日ある程度やることが決まっている場合は、コピー用のテンプレを作っておいて、書き込み部分をコピーして使いまわしたりもできます。
スケジュール管理 (週)
1週間の日毎のトピックなどを記録できます。
スケジュール管理 (月)
1ヶ月単位のスケジュールを管理できます。目標や振り返りを書くスペースもあります。日付や曜日を書き込む必要があるので、月1とはいえちょっと面倒なのが難点です。
習慣トラッカー
毎日行いたいことを月単位で一覧管理できます。習慣化したいことを列挙して毎日チェックすることで意識が高まります。
日記
白紙に毎日の日記を書くこともできますが、絵日記用のテンプレートも用意されてます。過去の出来事を視覚的に想起できるので、特別な出来事があったときに不定期で書いてみるのもいいかもしれません。
便利なテンプレートが揃ってるから、自分にあった使い方を模索してみてね!
ノートをテキスト/PDFに変換して共有(エクスポート/シェア)する方法
ノート右上の「シェアボタン」からPDFまたはテキストファイルとして、指定したメールアドレスに送信することができます。
手書きからテキストに変換する際は、送信前に変換内容がプレビューされます。ここで内容を修正することもできます。
PDFも同じようにメールアドレスを指定して送信できます。この方法で送信したPDFに書き込んだ部分は、PDFの一部として取り込まれ、編集不可になります。
Kindleアプリから参照できる
Kindleアプリの下メニューの「その他」の「ノートブック」からKindle Scribeで書いたノートすべてを参照することができます。ノートブック画面では、右上のアイコンからリスト表示とグリッド表示を切り替えることができます。
Kindle Scribeで書いたノートはスマホやPCから簡単に確認できます。このおかげで、お買い物リストやTODOなどの使い勝手が抜群です。書き込みはできないので注意です。
Kindle Scribeのノート機能はiPadアプリのGoodnotes6と比較すると、できることは限られています。ですが、逆にこのシンプルさが魅力でもあります。簡単な使い方さえ一度覚えてしまえば、あとは迷うことなく作業に集中できるのですから。
純正カバーの使用感とおすすめサードパーティ製アクセサリー
Kindle Scribeは高額でニッチな立ち位置のせいか、サードパーティ製のアクセサリ類が少なめです。限られた選択肢から選ぶことになります。
アクセサリ類を選ぶ際に「Kindle Scribeをどのように使いたいか?」を考えておくと失敗が少なくなると思います。
たとえば、
- デスク上で快適に使いたい
- 電車や外出先で手に持って使いたい
- 電子ノートを快適に活用したい
- 見た目や質感にこだわりたい
などなど。
さまざまなアクセサリが用意されていますが、どれも一長一短あります。すべてを完璧に網羅して対応できるものはありません。いくつか紹介しますので、目的に合ったものを選んでみてください。
Amazon純正のレザーカバー
まず、多くの人が真っ先に検討するのがAmazon純正のカバーだと思います。レザーとファブリックの2種類があり、レザータイプから紹介します。
このカバーは「置いて使う」ことを前提に考えられています。デスク上で電子書籍を読んだりノートを書いたりすることが多い人にとっては有力候補といえます。ペンホルダーを搭載し、質感も高いので、デザインにこだわりたい人も満足できると思います。
また、カバーを開け閉めすることでスリープの設定/解除を自動的に行える点も魅力です。
一方で、手で持って使う場合のサポートがなく、むしろ重量が約200g増すので、「軽さ」や「持ちやすさ」を重視したい人には向いていません。
外側はレザー、内側はやや起毛したような素材になっています。
ペンホルダーはややかため。しっかりとペンをホールドできます。
背面の真ん中にマグネットが入っていて、前面を折り曲げてスタンドとして固定できるようになっています。
この折り曲げ角度は細かく調整できません。角度はほぼ決まっています。ずらそうとするとマグネットが外れて崩れてしまいます。
立てて使うときはこんな感じです。主に読書向け。
倒して使う場合は読書とノートの両方に対応できます。
カバーと本体はマグネットで固定するようになっています。そこまで強力なマグネットではないため、わりと簡単に浮いて外れやすいです。
手で持ったときはこんな感じになります。カバーで多少は滑りにくくなるものの、持つためのサポートがないのが残念なところ。
このカバーでもっとも気になる点は、耐久性です。本体よりもカバーが大きく、はみ出している部分が薄いので、擦れたり持ったりしていると劣化が早そうです。
純正品だけあって、全体的なバランスが良く使いやすいです。主にデスクなどで使う場合はおすすめです。価格が高めなので、予算を抑えたい場合は次に紹介するファブリック版を検討してもよいかもしれません。
おすすめな人
- デスク上で快適に使いたい人
- 見た目や質感にこだわりたい人
おすすめできない人
- 手に持って使うことが多い人
Amazon純正のファブリックカバー
次は純正のファブリックカバーを紹介します。こちらは、レザーカバーと機能や重量は同じです。外側の素材や見た目、価格が異なります。
表面の素材にはファブリックが使用されています。
内側はレザーと同じ素材です。
重さもレザーとほぼ同じです。
使い方もレザーと同じです。
持ったとき。
薄い部分の耐久性が気になる点も同じです。
純正カバーを使用したいけど価格を抑えたい場合や、レザーよりもファブリック素材の方が好みの場合はおすすめです。機能や使い勝手はレザーと同じになります。
純正カバーよさそうだけど、お値段がちょっと…
確かに、Kindle Scribe本体に加えて純正カバーも購入するとなると、お値段が気になりますよね。カバーよりも書籍代にまわして読書を楽しみたい!という人も多いはず。そこで、比較的お求めやすいカバーも使ってみたので紹介します。
サードパーティ製TPU素材の透明カバー
サードパーティのやわらかい透明カバーです。素材はTPU(熱可塑性ポリウレタン)で、ゴムのような弾力があるため衝撃吸収性や耐摩耗性に優れています。
このカバーを使うメリットは、持ちやすくなり、落下時の衝撃やキズなどから本体を守ってくれる点です。全体を覆ってくれるので、細かいことを気にしなくて良くなり、扱いやすくなります。
重さは147g。
本体に付けると582g。純正カバーよりは軽いですが、そこそこの重さ。
装着後はこんな感じです。ペンを収納するスペースもしっかりと用意されてます。
ペンホルダーの裏には穴が空いていて、ペンを押し出しやすくなってます。
背面には滑り止めが付いているので、片手でも持ちやすくなります。
USBや電源用の穴もあいてます。
金属製のPC/スマホスタンドにも本体のキズを気にせず雑に置けるのがGood。
このカバーは本体をキズや衝撃から守りつつ、持ちやすさや扱いやすさを向上させてくれます。カバーは付けたいけど、コストを抑えたい人におすすめです。
おすすめな人
- Kindle Scribeを裸で使うのは抵抗ある人
- 純正カバーは買いたくない人
お手頃だし汎用性も高いからこれで十分かも..
ハンドストラップ(ゴムバンド)
片手で持って読書を楽しみたい場合、Kindle Scribeの433gは少し重たいです。サポート用のアクセサリが欲しくなってきます。
そこで、本体に引っ掛けるタイプのタブレットバンドを試してみました。
このゴムバンドは、本体に引っ掛けるだけで簡単に使用できます。バンドと本体の間に手を差し込むだけで保持できるため、片手持ちがめちゃくちゃ楽になります。
取り付けはフックを引っ掛けるだけなので、対角線上にしたり、クロスさせたりと、柔軟に位置を変えることができます。
対角線上に設置した場合、ゴムバンドの安定感は抜群なのですが、持ちやすいかと言われると微妙なところです。本来持ちたいのは本体側面の部分なので、位置がずれていて上手くサポートできてません。
手刀のように手を平べったくして差し込むことで安定するのですが、長時間この体制を維持したまま読書するというのはキツいです。遊びがないので窮屈に感じました。なので、対角線上に設置して使うというのは使いにくくて断念しました。
試行錯誤の結果、一番使いやすいのはベゼルが広い方に縦に設置して使う方法でした。親指を離しても保持できるので、手が疲れにくくて快適な読書を片手持ちで楽しめます。ですが、使っていくうちに欠点が1つあることに気づきました。
バンドを縦に設置してしばらく使っていたのですが、長時間使っているとさすがに手は疲れてきます。定期的に手の位置を変えるために、手を突っ込んだままモゾモゾすることが多くなるのですが、その際に引っ掛けているフックの位置が左右にスライドして動いてしまいます。このフック、ただ引っ掛けているだけでストッパーは無いので動いちゃうんですよね。
ずっと使っていると、フックの位置が端までズレて外れてしまうことがありました。このとき、ゴムが伸びた状態から一気に縮むので、ゴムバンドがゴムピストルのようにすごい勢いで飛んでいきました。
え..?飛んでいっちゃった…
自宅で使用していたときなのでよかったのですが、これが外出時や電車の中で起きたことを想像すると、ちょっと外では使えないなと思いました。勢いよく弾け飛んだゴムが誰かに当たってしまった場合、読書どころの騒ぎではありません。
もともとの位置を中央よりにすればこのリスクを抑えられますが、そうすると持ちにくくなっちゃうんですよね。
1000円以下でゴムバンド2本、ホールド力も高いのでコスパ面では最高です。自宅でしか使用しない人や、工夫して使えるならおすすめかも。
おすすめな人
- 自宅用の片手持ちサポートが欲しい人
- 使いこなせそうな人
スマホリング「AAUXXのiRing Hook」で片手持ちサポート
次に試したのが粘着テープで貼り付けるタイプのスマホリング。評価が高いAAUXXのiRing Hookを買ってみました。
粘着テープで貼るタイプなので、安定性に懸念がありました。「使ってるうちにポロっと外れないかな?」とか。実際に使ってみると杞憂に終わりました。
指一本で持ち上げることができ、外れそうな気配は1ミクロンもありません。めちゃくちゃしっかりしてます。評価が非常に高いのも納得です。
リングの角度や向きも自由自在に変更できます。軸がしっかりしていて安定感があります。
真ん中につけることで、右手・左手のどちらにも対応できます。
付けて持った瞬間に「あ、これはいい」と思わず言ってしまいました。品質が高くて安定感があり使いやすいです。持って使うことを優先する場合、ベストな選択だと思います。
もちろん問題点もいくつかあります。
【問題点1】テープで貼り付けるのでカバーが付けれない
背面にリングを貼り付けるので、カバー類が付けれなくなります。iRingルートを通る場合、カバーは諦めましょう。
【問題点2】置いて使う場合にガタつく
リングが付いている部分だけ高さが変わるので、置いてノートとして使う際にガタガタします。書けないほどではありませんが、ノート機能が使いにくくなります。
この問題は割とどうにでもなるので、そこまで深刻ではないです。ぼくの場合、キーボード用のパームレストを枕にして、Kindle Scribeの上部を底上げしてノートを使ってます。
ぼくが使ってるのは、FILCOのマカロンというウレタン素材のやわらいパームレストです。ふわふわで使いやすくて気にってます。お手頃価格なのも嬉しい。
iRingを付けることで安定感が増すので、手で持った状態で書き込むのも余裕です。ぼくは手に持って書くことが一番多いです。空中で書きやすくなるのもiRingの魅力のひとつです。
他にもペンホルダー付きタブレットスタンドなど、色んな選択肢があると思うので、用途にあったものを選んでみてください。
いくつかデメリットはあるものの、片手持ちで使いたい人にiRingはかなりおすすめです。
おすすめな人
- 片手持ちでKindle Scribeを使いたい人 (超おすすめ)
おすすめできない人
- カバーをつけたい人
スタンド
iRingを使用する場合はカバーが付けられないので、置いて読書したいときに不便です。
そこで便利なのが、同じく貼り付けて使うタイプのスタンド「Majextand M」です。
このスタンドは、専用のシートを事前に貼っておき、必要に応じてマグネットでスタンドを接続できるという画期的なものです。縦・横の両方に対応しています。
重さは2つ合わせてたったの74g。
シートに至ってはたったの8gです。
本体は66gとスタンドとしては非常に軽量な部類です。
さらに30段階の角度調節が可能です。
見やすい角度に微調整できるので、とても使いやすいです。
不要なときは分離しておけるので、本体重量をほとんど増やさなくて済みます。持って使うのがメインの人にとって、非常に使い勝手のいいスタンドです。軽くて薄いので持ち歩きも楽です。
横向きにも対応しているので、見開きで読書を楽しみたいときにも大活躍です。
読書用としては問題ありませんが、細くて軽いスタンドなので、安定性はそこまで高くないです。
このスタンドには欠点が1つあります。以下はMajextandを背面に貼り付けた状態で書き込みを行なっている場面です。一部の線が途切れているのがわかると思います。
これは背面のマグネットが電子ペーパーの動作に影響しているためです。E-Inkディスプレイは、電荷を帯びた微粒子を電気的な力で動かすことによって画面を描写しています。強い磁場が存在すると、これらの動きが妨げられてしまうことがあります。
以下のようにMajextandを貼り付けた状態で書き込みを行うと、マグネットの部分に書き込めなくなる場合があります。
マグネットが付いているのはスタンド本体の方なので、スタンドを分離させれば問題なく書き込めます。貼り付けたまま書き込んで後から気づくことも多いので、面倒に感じることが結構あります。
ノートに書き込みたいときに、スタンドを取り外す手間が発生してしまうのがデメリットです。
加えて、安定性がそこまで高くない点と、マグネットが描画に影響してしまう点から、ノート用のスタンドとしてはかなり微妙です。
いくつか欠点もありますが、薄くて軽い持ち運びやすいのと、iRingとの相性の良さから、非常に使い勝手の良いスタンドです。カバー以外の軽量スタンドが欲しい場合におすすめです。
おすすめな人
- iRingと併用できるスタンドを探してる人
- カバー以外のスタンドを使って読書を楽しみたい人
- 持ち運びやすいスタンドを探している人
おすすめできない人
- どっしりと安定感のあるスタンドを探してる人
- ノート用のスタンドを探してる人
ペンホルダー
ペンはマグネットで側面に取り付けられるものの、簡単に外れてしまうため紛失しやすいリスクがあります。ペンは約5,000円〜10,000円もする高価なものです。現在は単品で販売されていないため、紛失してしまうと大変です。
そこで便利なのが、差し込むタイプのペンホルダーです。粘着シールで後付けできるRingkeのペンホルダーを購入してみました。
ロゴが入った本体部分はフェイクレザー、ペンの差し込み部分はストレッチ素材でしっかりとペンをホールドしてくれます。
品質はとても高いよ!
3つ入っているので、手帳やノートなどに使いまわせてお得です。
どこでも好きな場所に取り付けられますが、ぼくはマグネットで取り付けたときと同じ位置になるように設置しました。
同じ位置にすることでペンを収納するときに迷いません。また、ノートを使っていて一時的にペンを置きたいときはマグネット、使い終わったあとや持ち運ぶときはペンホルダーといった形で使い分けることもできます。
おすすめな人
- ペンの紛失リスクを少なくしたい人
- 好きな位置にペンホルダーを設置したい人
保護フィルムは必要?
3週間ほど毎日Kindle Scribeを使用した後に、保護フィルムを貼って違いを確認してみました。個人的には「汚れやキズが気になるなら貼るのもアリ」という結論です。貼らなくても全く問題ないですし、気になりませんでした。
購入したのは以下で、Kindle Scribe用の保護フィルムでもっともレビュー数と評価値が高いものを選びました。
保護フィルムを貼るメリット
保護フィルムを貼るメリットとしては、主に次の3つがあります。
- 画面を保護してキズや指紋、汚れなどを防ぐ
- ペンの書き心地が良くなる
- 反射をおさえて画面が見やすくなる
スマホやタブレットの液晶/有機ELディスプレイの場合、この3点は結構気になるので保護フィルムを貼るメリットは大きいです。実際、ぼくはスマホとタブレットには保護フィルムを貼って使ってます。
ですが、E-InkディスプレイのKindle Scribeはフィルムを貼らなくてもこの3つはほとんど気になりませんでした。標準で対策されているように感じました。
まず、真正面から見た場合、指紋が付いていてもほぼ認識できないため気になりません。なので画面が見づらいということもありません。画面を黒くして、斜めから光を当てて見ると「あ、指紋けっこう付いてたんだ」とはじめて分かるレベルです。
そもそも、画面が黒くなるのはPDFの表紙くらいなので、指紋を認識する機会が少ないです。長期的な使用による手垢や汚れの付着、キズなどはしっかりと防いでくれると思います。
次に書き心地ですが、Kindle Scribeは保護フィルムを付けてない状態でも書き心地が素晴らしいです。iPadにペーパーライクフィルムを付けたときよりも、裸のKindle Scribeの方が圧倒的に書きやすい。フィルムを貼ることで、摩擦が増して「書いてる感」がより出ますが、正直、書き心地はもともと素晴らしいので、そこまでメリットがないように思います。
最後に反射防止ですが、そもそもKindle Scribeは「反射抑制スクリーン」が搭載されていて明るい場所でも画面が見やすいため、反射が気になったことがありませんでした。
つまり、メリットとしては①の「画面を汚れやキズから守れる」という部分かと思います。フィルムのお値段は2480円と安くはないので、払う価値があるかと言われると微妙なところです。正直なくてもいいかなーと感じました。
絶対にキズと汚れは許せない!!という場合は一緒に購入していいと思いますが、それ以外はまずはKindle Scribe単体で使ってみて、必要そうなら検討するのが良いかと思います。
保護フィルムを実際に貼ってみた
実際に貼ってみると、結構張りにくくて何度もやり直しました。さらに、貼った直後は気泡まみれに。きちんと気泡が消えるのか心配でした…。
使っていくうちに馴染んできて、2日ほどで気泡はスッキリと消えて無くなりました。
おすすめな人
- 画面をキズや汚れから守りたい人
実機レビューは以上だよ!
次は買ってよかったポイントを紹介するね!
買ってよかったところ
Kindle Scribeを買った目的は、寝室にスマホやタブレットを持ち込まずに読書を楽しむためでした。
ですが、使っていくうちに、それだけにとどまらない多くの魅力に気づきました。それらの買ってよかったところを紹介します。
バッテリーの持ちが素晴らしい。ペンは充電すら不要!
iPad ProとApple Pencilを使っていると、バッテリーの問題に足を引っ張られることがよくあります。いざ使おうと思ったら充電が切れていたり、使用中に反応がなくなったと思ったら充電が切れてしまったり。このような経験がある人も多いはず。
同様に、iPad Pro自体もバッテリーの持ちはよくありません。すぐ充電が必要になります。
この、バッテリー残量に振り回されるのが前々からずっと気になってました。読書や作業に集中しているときに、強制的に中断させられるのはストレスでした。
一方Kindle Scribeは、フル充電しておけば1日使い倒しても充電が尽きることがありません。2〜3日は持ちます。ペンに至っては充電すら不要なので、いざ使おうとしたら充電が0%で使えなかった..ということも起こりません。
さらに、フル充電に必要な時間が圧倒的に短いです。仮にバッテリー残量が少なくなっても、30分ほど充電すれば1日分はカバーできます。出先で使用するときにKindle Scribeのためにバイルバッテリーを持ち歩かなくていいのも良いところ。
さらに、必要な本やドキュメントを一通りダウンロードしておけば、ネットワーク接続も不要になります。機内モードをONにして、不要なな通信を抑えつつ、ひたすら読書や作業に没頭することができます。
「バッテリー」と「ネットワーク」という現代の必須要素2つが最低限で済み、本来の目的に集中できるというのは、想像以上に快適でした。
身軽に持ち歩ける絶妙なサイズ感
ぼくが愛用している6リットルのスリングバッグ(AerのDay Sling 3 Max)にすっぽりと収まるサイズ感なのは嬉しい誤算でした。iPad Proだともうワンサイズ大きいバッグが必要だったので、普段持ち歩くものを大幅に減らすことができました。
縦でも横でも収まるので、向きを気にせず収納できるのも嬉しい。
リングを上にして収納しておけば出し入れもしやすい。使いたくなったらすぐ取り出せる!
画面は大きいし、明るくても暗くても見やすいし、片手で持てるし、ノートとして書き込みもできるし、バッテリー長持ちだし、もちろん本やPDFも読める。メリット多すぎてかなり気に入ってます。
iPad Proを持ち出していた理由は、大画面で読書とノートを使いたかったからなので、完全に代替できました。
絶妙なサイズ感で持ち歩きやすいのがほんと良かったです。どこに行くにも肌身離さず持ち歩いてます。
やっぱり「読書」と「ノート」の組み合わせは強い
本やドキュメントから情報を得て、その情報をノートに書き出して整理し、さらにそこから考えたり、新しいアイデアに発展させたり、情報が不足している場合は新たな書籍を探して読んだり…と、一連の知的生産活動がこれ1台で完結します。
マンガや小説も楽しめるので、息抜きもばっちり。Kindle Scribe1台あれば無限に快適な時間を過ごせます。
社会人はもちろんですが、ポテンシャルを最大限発揮できるのは学生の人かもしれません。
タブレットも便利ですが、余計な機能やバッテリー効率の問題から、Kindle Scribeの方が適切な気がします。小学生くらいからKindle Scribeを渡してしまってもいいんじゃないかなーと感じました。その後の学生生活がめちゃくちゃ快適になりそうです。
433gの軽さで大量の本とノートを大画面で楽しめる最高のデバイスだった…
手軽にペン字の練習ができる
PDFは自由に書き込めるので、ペン字の練習を簡単に行うことができます。書いた文字を全部消すのも一瞬でできますし、書いた文字に満足できない場合は「戻る」で部分的にやり直すこともできます。
使用しているPDF : https://www.penji-mikata.com/pdf/hira/hira_yoko.pdf
練習用のPDFはさまざまなものが無料で公開されています。ChatGPTなどのAIに頼めば、フォントやレイアウトを細かく指定した練習帳を作ってもらうことも可能です。
ペン字に限らず、イラストの練習や100マス計算などの問題集など様々な分野に応用できます。
練習用のPDFを1つ用意するだけで気の済むまで何度も練習を繰り返すことができます。練習にもってこいです。
きれいな字が書けるようになりたいから毎日練習してるよ!
「小説家になろう」の小説が超快適に読める!!
ひと手間必要になりますが、「小説家になろう」に公開されている作品をとても快適に読むことができます。具体的には次の3つが必要です。
例えば、人気作品の「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」は11418ページ(PDF版)もある超大作ですが、全編を目次付きで1つにまとめて読むことができます。
合本版の電子書籍かと思うくらい、非常に読みやすいです。
「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」は小説家になろう版と小説版のどちらも完結済みで、アニメ化もされている素晴らしい異世界ファンタジー作品です。まだ読んでない人は絶対読んだ方がいいです。超おすすめです。
「小説家になろう」に公開されている作品ならば、実質合本版の電子書籍のように読むことができるので、控えめに言って最高すぎます。Kindle Scribeの読書体験の良さを合わせることで作品の世界観に没入できます。時間がいくらあっても足りません。
小説好きの方はぜひ「小説家になろう×Kindle Scribe」を試してみてください。最高です。
Kindle Scribeで書いたノートはスマホから参照できる
ノート機能で便利なのが、Kindle Scribeで書いたノートをKindleアプリで参照できる点です。
Kindleアプリに対応していれば、スマホ、タブレット、PCなど様々な端末からノートを見ることができます。わざわざ共有しなくても気軽に確認できるわけです。
例えば、Kindle Scribeでお買い物リストを書いて、スーパーに行ってスマホでチェックしながらお買い物ができます。
これはいろいろなことに使えます。例えば、TODO、スケジュール、アイデア、学んだこと、考え、日記、議事録…などなど。
とりあえずKindle Scribeのノートに書いておけば、スマホやPCから簡単に確認できるので、情報を蓄積する場所としてもKindle Scribeは優秀です。
気になるところ
基本的にとても便利に使えていますが、細かい部分で気になるところがいくつかありました。
ここでは事前に知っておいて欲しい気になる点を3つ紹介します。
マグネット系のアイテムと相性が悪い
Majextandの紹介でも触れたのですが、E-Inkディスプレイの性質上、マグネット系のアイテムと相性が悪いです。本体の背面にマグネットを付けると、ノートの書き込みに問題が生じます。
書籍とノートの遷移がもっとシームレスだとよかった
本を読んでいると、専用のノートを1つ用意して感想や気づきなどを書き込みたくなることがよくあります。付箋は付箋で便利なのですが、大スペースに書き込みたいときがよくありますし、そもそも付箋に対応していないこともあります。
本を読んでいる途中でノートを使うには、読書を中断して、ノートを開いて、書き込んだあとにまた本に戻る..という手順が発生します。
PCのTabキーのようなアプリの切り替えや、iPadの画面分割のような、本とノートを簡単に切り替えたり併用できる仕組みがあると、より使いやすくなると思いました。
ソフトウェアのアップデートでこの辺が改善されると嬉しいです。
10.2インチだけど実寸は11インチより大きい
ディスプレイは10.2インチですが、持ち手部分のベゼルが広いため全体の実寸は「10.2インチのタブレットサイズ」とはいえません。
AppleやGoogleの11インチタブレットと比較すると、横幅が広いことがわかります。
高さ | 横幅 | 厚さ | 重さ | ||
---|---|---|---|---|---|
Kindls Scribe | 23.0cm | 19.6cm | 0.58cm | 433g | |
iPad Pro 11インチ | 24.7cm | 17.8cm | 0.59cm | 444g | |
Google Pixel Tablet 10.95インチ | 25.8cm | 16.9cm | 0.81cm | 493g |
「10.2インチのタブレット」を鵜呑みにしてしまうと、バッグや収納スリーブを選ぶときに「横幅がはみ出して収納できない」という問題が発生してします。
特に、スリングバッグやショルダーバッグはタブレットを横向きに倒して収納する前提でデザインされていることが多いので、バッグを選ぶ際は実寸に注意してください。
具体例として、ZepirionのUrban Slingは11インチのiPad Proに対応していますが、Kindle Scribeだとはみ出してしまい収納できませんでした。
Q & A コーナー
この記事やQ&Aに書かれてないことで、気になることがあったら気軽にコメントで聞いてね!実機で確認して答えるよ!
Kindle ScribeでPDFに書き込めないんだけど?バグってる?
おそらく、PDFをアップロード(コンテンツ登録)した日が古いのが原因と思われます。
2022年11月11日以前にライブラリに追加されたPDF文書については、手書き入力機能に対応してません。
一旦コンテンツと端末の管理から削除したあとに、Send to KindleからPDFを再度アップロードしてみてください。
Kindle ScribeはAudibleにも対応している?
日本版のKindle ScribeはAudible未対応です。利用できません。
Kindle Scribeのユーザーガイドには「Audibleオーディオブックを再生する」の項目があり、日本語のスクショ付きで解説されていますが、実際には利用できません。(これは海外在住の日本人に向けて書かれているとのこと)
Audibleのサポートにも問い合わせてみましたが、2024年7月25日の時点では日本版は未対応で利用できないとのことでした。
各容量で保存できる書籍の数を教えて欲しい
おおよその目安は以下のとおりです。
マンガ | 書籍 | |
---|---|---|
16GB | 200冊 | 5,600冊 |
32GB | 400冊 | 11,200冊 |
64GB | 800冊 | 22,400冊 |
サードパーティ製のペンは使える?
実物での動作は未確認ですが、サードパーティ製のKindle Scribe対応ペンが販売されています。
スタンダードペン、プレミアムペンは単体で購入できる?
以前は販売されていたようですが、現在は取り扱っていないようです。仮に付属のペンを紛失してしまった場合はサードパーティ製のペンを購入するしかありません。(または本体ごと買い直す)
紛失してしまった場合は、まずはAmazonサポートに相談してみましょう。
プライムデーやセールでの割引価格は?
2024年の7/16〜17に開催されたプライムデーでは、1万円引きの価格で販売されていました。また、その後のKindle端末のセール(8/8〜8/14)では9000円引きでした。Amazonでは定期的にセールが行われていますので、割引時に購入するのがおすすめです。
Kindle Scribeの種類 | プライムデー (10,000円割引) | Kindleセール (9,000円割引) |
---|---|---|
16G (スタンダードペン) | 37,980円 | 38,980円 |
16G (プレミアムペン) | 41,980円 | 42,980円 |
32G (プレミアムペン) | 44,980円 | 45,980円 |
64G (プレミアムペン) | 49,980円 | 50,980円 |
Kindle Scribeの重さは?
Kindle Scribeの重さは433gです。Kindleシリーズの中でもっとも大きくて重いです。
名称 | 大きさ | 重さ |
---|---|---|
Kindle | 6インチ | 158g |
Kindle Paperwhite | 6.8インチ | 205g |
Kindle Oasis | 7インチ | 188g |
Kindle Scribe | 10.2インチ | 433g |
ノートの既存テンプレート以外にオリジナルは使える?
使えません。
今のところデフォルトで用意されている18種類のテンプレートしか使えません。今後のアップデートでオリジナルテンプレートが使えるようになると嬉しいですね。
Kindle Scribeはどんな人におすすめ?
Kindle Scribeがおすすめな人
これまで紹介した通り、Kindle Scribeは「読む」と「書く」の2つに特化したデバイスです。
読書面では、見やすくて目にも優しいので長時間の読書が快適におこなえます。消費電力の少なさやネットワーク接続が最低限で済むことから、読書が中断されにくく、集中して楽しむことができます。
電子ノートの面では、シンプルながらも必要な機能が充実しているため、さまざまな用途で活用することができます。また、書き込んだノートのすべてをKindleアプリから参照できるため、情報を集約する場所としても優秀です。
「読む」「書く」を高い頻度で行なっている人や、これらを習慣化したり、頻度を増やしたいと考えている人にとっては、非常に便利なデバイスです。ぜひ購入を検討してみてください。
社会人もそうですが、「読む」「書く」「考える」が1日の多くの割合を占める学生の方に特におすすめできると個人的には思います。当時を振り返ると、Kindle Scribeがあればもっと快適に学生生活が送れただろうなーと感じてます。
Kindle Scribe VS タブレット
タブレットを持っていなくて、Kindle Scribeかタブレットのどちらを買うかで悩んでいる場合は、タブレットをおすすめします。理由はタブレットの方が汎用性が高いからです。
Kindle Scribeで出来ることのほとんどは、タブレットでも出来ます。逆に、Kindle Scribeはタブレットで出来ることの一部しか出来ません。その一部である「読む」「書く」の部分を快適に行うための端末がKindle Scribeといえます。最初の1台としては、守備範囲が広いタブレットの方が適しています。
音声や動画、ブラウジング、アプリでの機能拡張など、切り捨てるにはあまりにも惜しい機能がタブレットでは使えます。タブレットとKindle Scribeのどちらか1つしか使えないとなると、ぼくは迷わずタブレットを選びます。
タブレットを既に持っているけど、読書時間をより快適にしたり、電子ノートとして活用したい人にKindle Scribeはおすすめです。
おすすめな人
- 電子書籍や文書を読む機会が多くて、もっと快適に読書したい人
- 読書を習慣化したい人
- 読書の時間を増やしたい人
- 電子ノートとして活用したい人
- 勉強ノートやスケジュール管理、日記などを手書きで行なっている人
- 電子ノートにあらゆることをまとめておきたい人
- 学生の人
おすすめできない人
- タブレットを持っていなくて、Kindle Scribeとタブレットで迷っている人
まとめ
Kindle ScribeはAmazon Kindle端末の最上位モデルで、10.2インチの大きなE-Inkディスプレイを搭載し、電子書籍リーダーと電子ノート機能を兼ね備えた知的生産に特化した端末です。
できることは主に「読書」と「ノート」機能の2つに限定されますが、その体験の良さはタブレットを凌駕します。
毎日おおくの時間を「読書」や「ノート」に費やしている方にとっては、間違いなくおすすめできる神デバイスです。ぜひ、手に取ってチェックしてみてください。
今回は以上になります。この記事がKindle Scribeの購入を検討する際の参考になれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
ありがとー!また遊びにきてねー!